オーストラリア、ヴィクトリア州のシラーズ。 まだ紫が強い非常に濃いガーネットで粘性はとても強い。 香りは複雑では無くとてもクリーンで果実が前面に出ている。フレッシュなカシス、ブラックチェリーのジュース、スッとするグリーンペッパー、鉄。甘い樽の香りは控えめで心地よい。除梗しない上質なピノのニュアンスも感じられる。 アタックは香りと同じで、濃縮した黒い果実のジュース。アルコールの甘さや刺激は無い。酸はしっかりと存在しタンニンも荒さは無いが豊富。中盤以降やっと樽のローストフレーバーが僅かに顔を出す。苦味もなく最後まで佇まいが乱れない。 かなり高品質。甘くてパワフルなシラーズでは無くピノ・ノワールに近い。熟成させるとどんなワインに化けるのだろう。

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