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3.0
2013年11月末の記(ラベル写真は以前に飲んだ同じワインの異なるヴィンテージのものを用いたので、掟破りの小細工をしております)。 ☆ 数日前に抜栓したイタリアの赤ワイン、その残りを今夜飲んでいます。 TERRA NOSTRA(テッラ・ノストラ)。2009年。 今月初めにワイン・マーケット『PARTY』(恵比寿ガーデンプレイス)でお買い得価格(※)で購入(昨年だと思うけれども、やはりお買い得価格の際に一度購入し、飲んでいる)。 何やら、男達の熱い(篤い)友情物語を感じるセピア色写真のラベル・デザイン。筆記体による「Toscana」の文字。 裏ラベルには、「Toscana I.G.T.」と表示され、「スーパー・トスカーナ」とカタカナのふり仮名がされている。イタリア式に言えば、スーペル・トスカーナ。 「I.G.T.」とは、4位に分けられたイタリアのワイン法による3番目の位置付けを意味するのだけど、従来の基準に囚われずに造られるトスカーナ産の上質なワインを「スーペル・トスカーナ」と呼んでいる。 だから、他の地方ではイタリアの土着種だけで造るところを、ブレンドするのもアリ。 裏ラベルの日本語説明。 「厳選された最高のサンジョヴェーゼ種にシリエジオーロ種とカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドして造られるこのワインは、2年間の木樽熟成や瓶詰め前の品質検査等、時間と手間を十分にかけた製造過程により、暖かみのある色調と新鮮な果実味がふんだんに引き出されています。チェリ一とプラムのエッセンスにほのかなオークの後味が特徴です」 イタリアの土着種にはさほど関心や愛着がないので、ラングドック同様に、ブレンドが為されるのはウェルカム。 渋味もありつつの飲み易さ。 再度購入したのは味わいとラベル写真が気に入ったから。 男達のどんな物語が背景にあるのか、なんて思いながらボトルを空けた。 今回の写真(2枚目)は、ワインの背景に、映画『追憶(THE WAY WE WERE)』のサントラLPを入れてみた。 仕事鞄に携えたリリアン・へルマンの著書『眠れない時代』を読んでいたら、映画『追憶』と重なったのだ。 アメリカのほろ苦い記憶。 きっと、あんな時代は二度とあってはならないと誰もが思っているに違いない。 さて、我が国、日本。 はたして、どんな国になろうとしているのか。 我々国民の日々の意識の在り方も問う時期にきているだろう。 日常における社会性。そのひとつひとつの積み重ねにこそ、豊かな未来が開けているように思うのだが、どうだろう。 少なくとも、ワインにばかり豊饒を求めるのは誤りだ。 作家マーク・トゥエインに次のような言葉がある。 「ドイツ人は、ラインのワインを殊更に好む人種である。かの地のワインは、丈長く、痩せた瓶に入れられ心地よい飲料だとされる。だが、人はそのラベルによってのみ、この飲料と酢との区別を知る」 これは、決して、ドイツ人とドイツ・ワインを侮蔑した言い回しではない。寧ろ、その逆。 ドイツ人の趣味の良さとドイツ・ワインの味わいを称えているのである。 問題は、表面上(ラベル)だけ見て、良し悪し(善し悪し)を判断してしまう一般人。 それを皮肉っているのである。 ラベル無しでは判断出来ない人間とは、物事をその場凌ぎの「yes(1)」か「no(0)」でしか「処理」出来なくなり、積み重ね(歴史)を軽んじ、経験や思慮を無くした(重んじられなくなった)人のことだ。 人間にも味わい(年輪)は求められて然るべきかと思う。 ☆ ※『PARTY』のお買い得価格…常設されている「2本で3,000円」コーナーに置かれたワインのこと。 このワインも定番で置いてあります。
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2013年11月末の記(ラベル写真は以前に飲んだ同じワインの異なるヴィンテージのものを用いたので、掟破りの小細工をしております)。 ☆ 数日前に抜栓したイタリアの赤ワイン、その残りを今夜飲んでいます。 TERRA NOSTRA(テッラ・ノストラ)。2009年。 今月初めにワイン・マーケット『PARTY』(恵比寿ガーデンプレイス)でお買い得価格(※)で購入(昨年だと思うけれども、やはりお買い得価格の際に一度購入し、飲んでいる)。 何やら、男達の熱い(篤い)友情物語を感じるセピア色写真のラベル・デザイン。筆記体による「Toscana」の文字。 裏ラベルには、「Toscana I.G.T.」と表示され、「スーパー・トスカーナ」とカタカナのふり仮名がされている。イタリア式に言えば、スーペル・トスカーナ。 「I.G.T.」とは、4位に分けられたイタリアのワイン法による3番目の位置付けを意味するのだけど、従来の基準に囚われずに造られるトスカーナ産の上質なワインを「スーペル・トスカーナ」と呼んでいる。 だから、他の地方ではイタリアの土着種だけで造るところを、ブレンドするのもアリ。 裏ラベルの日本語説明。 「厳選された最高のサンジョヴェーゼ種にシリエジオーロ種とカベルネ・ソーヴィニヨンをブレンドして造られるこのワインは、2年間の木樽熟成や瓶詰め前の品質検査等、時間と手間を十分にかけた製造過程により、暖かみのある色調と新鮮な果実味がふんだんに引き出されています。チェリ一とプラムのエッセンスにほのかなオークの後味が特徴です」 イタリアの土着種にはさほど関心や愛着がないので、ラングドック同様に、ブレンドが為されるのはウェルカム。 渋味もありつつの飲み易さ。 再度購入したのは味わいとラベル写真が気に入ったから。 男達のどんな物語が背景にあるのか、なんて思いながらボトルを空けた。 今回の写真(2枚目)は、ワインの背景に、映画『追憶(THE WAY WE WERE)』のサントラLPを入れてみた。 仕事鞄に携えたリリアン・へルマンの著書『眠れない時代』を読んでいたら、映画『追憶』と重なったのだ。 アメリカのほろ苦い記憶。 きっと、あんな時代は二度とあってはならないと誰もが思っているに違いない。 さて、我が国、日本。 はたして、どんな国になろうとしているのか。 我々国民の日々の意識の在り方も問う時期にきているだろう。 日常における社会性。そのひとつひとつの積み重ねにこそ、豊かな未来が開けているように思うのだが、どうだろう。 少なくとも、ワインにばかり豊饒を求めるのは誤りだ。 作家マーク・トゥエインに次のような言葉がある。 「ドイツ人は、ラインのワインを殊更に好む人種である。かの地のワインは、丈長く、痩せた瓶に入れられ心地よい飲料だとされる。だが、人はそのラベルによってのみ、この飲料と酢との区別を知る」 これは、決して、ドイツ人とドイツ・ワインを侮蔑した言い回しではない。寧ろ、その逆。 ドイツ人の趣味の良さとドイツ・ワインの味わいを称えているのである。 問題は、表面上(ラベル)だけ見て、良し悪し(善し悪し)を判断してしまう一般人。 それを皮肉っているのである。 ラベル無しでは判断出来ない人間とは、物事をその場凌ぎの「yes(1)」か「no(0)」でしか「処理」出来なくなり、積み重ね(歴史)を軽んじ、経験や思慮を無くした(重んじられなくなった)人のことだ。 人間にも味わい(年輪)は求められて然るべきかと思う。 ☆ ※『PARTY』のお買い得価格…常設されている「2本で3,000円」コーナーに置かれたワインのこと。 このワインも定番で置いてあります。
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